41章〜
□準備
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その後、基地に帰ると
シキとジルが作業を続けていたので
できる範囲で行動を手伝った
そうしているうちに日は暮れ
出発の日はあっという間に訪れた
…
シキ「…さて、いよいよね」
ジル「必要なものはちゃんと持った?」
シャウラ「うん、大丈夫」
シキ「…それじゃあ、一応予定を辿っておくね」
シキ「目的地に着くまでは数日かかる。道中にそれほど危険な場所がないから、そこは心配ない」
シキ「依頼の概要は詳しくは聞かされていない。ただ、悪霧が関係するかもとは言われている」
準備をしていた昨晩、依頼の内容を見せてもらった。
"悪霧が関係する恐れがある"と、"疑い"を念押しした内容であった。
…その時同時にとても大事な話を聞いたのだが…
…どうにも、整理をかけないと追いつけそうにないので、移動中に振り返ることにする。
シキ「…だから、確実ではないにしろ、十中八九危険な内容だと思う。それに」
シキ「シャウラ、エールの言葉は覚えてる?」
シャウラ「ああ、覚えてる」
戦く渓谷に入る前の言葉だ
俺たちの行動に、悪霧が絡んでるという
シキ「そういうこともあるから…どう転んでも異常な事態に遭遇すると思う」
シキ「私とジルは全力であなたたちを守るつもりだけど、もしものことがある」
シキ「だから、この依頼はほんとうに…」
シキ「お互い、気をつけて行きましょう」
皆が頷く
シキ「…よし、事前に言っておくことはこれぐらいでいいかな」
シキ「それじゃあ、出発しましょうか」
燎龍淵へ…