短編小説
□きもだめし
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Zzz……
…zz………
【…………はっ!何寝てんだ?!俺は!さっさとでないと…!!】
道が明るい…
日がでている…?
もしかして、俺はこの森で一夜を過ごしてしまったのか?!
【まずい…早く帰らないと…】
きもだめしで1日森にいたっていっても、家では信じてもらえないんだろうなぁ…
【はぁ…ま、とりあえず帰るか。】
と、歩こうとした途端、3匹のポケモンに道を塞がれた。
しかも…妙にでかい。俺と身長がほとんど変わらない…?
…いや、今はそれどころじゃない。
【悪い。通らせてもらうな。】
【やめときな…】
…?!ポケモンが…しゃべった?!
【…え?…ええ?】
【やっぱり。君、僕らがしゃべってる事に驚いてるね?】
【当たり前だ!なんでポケモンが人の言葉を…】
【人の言葉だって?ははは、冗談はよせよww】
【…?】
【ほら。】
そういってポケモン達はガラスの破片を俺に差し出した。
そしてそこに映っているのは……リオル??
【…?!】
【気づけ馬鹿。俺らが人の言葉を話してるんじゃなくて、お前が『ポケモンの言葉』を話してるんだよ!】
【…は?…え?】
いや、待て待て待て。俺は人間だ。多分ガラスの破片に元からリオルの絵が書いてあったんだ。こいつら…俺を騙そうとしてるんだ。
【…だ、騙したって無駄だ!】
【騙す?なんで僕らが君を騙すわけ?】
【う…】
【疑うぐらいなら自分の体は確認したんだろうな?】
【…当たり前だ!俺の体はこの通り…】
人……じゃない…?
手も…足も……リ…オル…?
【…………!!!!!】
【よくやく気づいたか…】
【全く…君、鈍感だね…】
【んなこと言ったって!簡単に気づく訳ないだろ!】
【森が暗かったから?】
【そ…そうだ!それに…】
【周りから笑い声が聞こえたから不気味で気が散っていた。】
【あ…あぁ!しかも…】
【眠気に襲われた。】
【……その通りだ……なんで全部知ってるんだ?】
【それがこの森だから。】
【……?】