短編小説

□きもだめし
5ページ/6ページ


Zzz……


…zz………


【…………はっ!何寝てんだ?!俺は!さっさとでないと…!!】


道が明るい…


日がでている…?


もしかして、俺はこの森で一夜を過ごしてしまったのか?!


【まずい…早く帰らないと…】


きもだめしで1日森にいたっていっても、家では信じてもらえないんだろうなぁ…

【はぁ…ま、とりあえず帰るか。】


と、歩こうとした途端、3匹のポケモンに道を塞がれた。


しかも…妙にでかい。俺と身長がほとんど変わらない…?
…いや、今はそれどころじゃない。


【悪い。通らせてもらうな。】


【やめときな…】


…?!ポケモンが…しゃべった?!


【…え?…ええ?】


【やっぱり。君、僕らがしゃべってる事に驚いてるね?】


【当たり前だ!なんでポケモンが人の言葉を…】


【人の言葉だって?ははは、冗談はよせよww】


【…?】


【ほら。】


そういってポケモン達はガラスの破片を俺に差し出した。
そしてそこに映っているのは……リオル??


【…?!】


【気づけ馬鹿。俺らが人の言葉を話してるんじゃなくて、お前が『ポケモンの言葉』を話してるんだよ!】


【…は?…え?】


いや、待て待て待て。俺は人間だ。多分ガラスの破片に元からリオルの絵が書いてあったんだ。こいつら…俺を騙そうとしてるんだ。


【…だ、騙したって無駄だ!】


【騙す?なんで僕らが君を騙すわけ?】


【う…】


【疑うぐらいなら自分の体は確認したんだろうな?】


【…当たり前だ!俺の体はこの通り…】


人……じゃない…?


手も…足も……リ…オル…?


【…………!!!!!】


【よくやく気づいたか…】


【全く…君、鈍感だね…】


【んなこと言ったって!簡単に気づく訳ないだろ!】


【森が暗かったから?】


【そ…そうだ!それに…】


【周りから笑い声が聞こえたから不気味で気が散っていた。】


【あ…あぁ!しかも…】


【眠気に襲われた。】


【……その通りだ……なんで全部知ってるんだ?】


【それがこの森だから。】


【……?】
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ