1章〜

□そういえば
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夕方だ。
青空はすっかり暖かい色になってしまった。

長い時間。
そう呼べるだけの時間はもう経ってしまっただろう。


要は、時間になりました。


シキ「ただいまー」


シキの声だ。
間も無く戸が開く。


ジル「どうお?決まった?」


シャウラ「あ」
ディン「あ」


まだ、リーダーが決まってない…


ジル「?」


ディン「い、ええと、決まったよ!」


シャウラ「え?」


シキ「そう!じゃあ、チーム名から教えてくれる?」


ディン「"シャディル"だよ。」


ジル「シャディル?」


ディン「うん。自分たちの名前からとったんだ。」


シキ「へぇ、いいじゃない!リーダーはどっちなの?」


ディン「シャウラだよ」


シャウラ「」


こいつ、勝手に決めやがった。


ジル「へえ、シャウラが…」


シャウラ「いや、ちょっと待っ」


否定しようとしたところ、ディンがシャウラの体をつつき、頷いて合図をした。


何だよそれ


シキ「二匹のチーム事情も決まったみたいだし、今日はもう休みましょうか。」


待って、決まってない。


ディン「え、もうそんな時間なの?」


シキ「ええ、外を見てごらん?」

ディン「うわっ、結構暗くなってる!」


ジル「援護隊のことについては明日説明するし、もうのんびりしていいよ。」


ディン「はーい」


シャウラ(…)


言葉が躓いたせいで、割り込む隙を見失ってしまった


既に訂正しにくい空気になっており、今更言い出すこともできない


…ディン…


お前…


シャウラ(嵌めたな…)


●●
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