御伽の国のアリス
□チェシャ猫…
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一体私に何が起こったの…?
夢なの…?
「夢じゃねーよ。大丈夫ですか?お嬢さん?」
おそらくチェシャ猫であろう人物?生物?(だって、人に猫耳生えてるし…)は、ニコやかに私の顔を覗き込んだ。
「あなたが、チェシャ猫…?」
「そうだけど?俺が怖いか?」
当たり前だ…
だって…
「あなたも、私を殺すの…?」
チェシャ猫は驚いた表情をした後はらを抱えて笑い転げた。
「何がおかしいのよっ!//」
愛里子は、なんだか恥ずかしくなって俯いてしまった。
「ははっ…ゴメンゴメンwwチェシャ猫はアリスを殺さないよw」
(はぁ…お腹痛いww)
「だって、白ウサギg…「あいつらは掟に縛られた可哀想な種族だよ。この国は皆掟に縛られすぎてる。考えてみろ、毎日女王が決めた時間通りに飯食って、他の人と話す。退屈だとは思わないか?この国の住人は狂ってる」
「なら、白ウサギは女王に私を殺すように言ったの?」
「そうさ。自分の椅子を取られたかなかったくなかったから、アリスの存在を消したかったんだろうね。」
「なるほど。じゃあ、あなたは私と話すように女王に言われたのね?」
「いや、猫は自由気ままだからいくら女王でも、俺をどうこうできないんだよ」
チェシャ猫は得意そうに笑って見せた。
ドキッ…
大人の色気の中から時折見せる無邪気な素顔。
これが所謂ギャップ…
「あ、今ちょっとトキメいただろ?」
チェシャ猫はずいっと顔をよせてきた。
ちょ…近い…///
「ねぇねぇしたでしょ?」
チェシャ猫はニヤニヤしている。
「してないし…!//それに近いからっ!//」
アリスは赤い顔を隠すようにそっぽをむいた。
「あ、逃げたww」
「猫のクセに生意気だっ!」
愛里子は立ち上がるとそっぽをむいたまま歩き始めた。
が、
「どこ行くの?」
ゔ…確かにまずここが何処かさっぱりだった…
「とりあえず。アリスの家に行こうか」
私の家?
「私の家を知ってるの?」
「あたりまえだよ。チェシャ猫だからね」
理由がよくわからないが取り敢えずついて行くしか方法がないから
仕方なくついて行く事にした。