捧げ物

□誰かと似ている
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翔「お〜い、陸!」

陸「ちょ、待ってよ!翔っ…」




今日は、並盛(に親戚が居るらしい)にきた翔くん(心の中では「くん」付け)と遊ぶ事になった。
翔くんはボクと同い年で中1年だった。…ボクと同じ身長でよかった…!(←)

あ、何で翔くんと遊ぶ事になったかというと、実はその親戚はボクのお婆ちゃんと知り合いらしくて…
親(の親)経由で翔くんはボクと友達になった。


翔くんは並盛に来たのは久しぶりらしく、瞳をキョロキョロさせて好奇心一杯の目でボクに知らないことをたずねてくる。

は、はは…何か…子供みたいだ…
いや、子供なんだけどね。中1らしくない?みたいな…




翔「何だよ、陸体力無いな〜」

陸「翔が体力ありすぎるんだよ…確か、サッカーやってるんだっけ?」

翔「おう!サッカーは楽しいぞ?ま、バスケも面白いけどな。」

陸「さ、サッカーにバスケか…両方ともボク余りやったことないや…(汗)」



ボクの言葉を聞いた翔くんは、少し考えた後小さな声で言った。



翔「ふ〜ん…顔は似てても得意じゃなくのか…」

陸「え、え?い、今なんか言った?」

翔「うん、言った。」

陸「え!?な、なに?」

翔「いやぁ、俺の知り合いにすっげ〜陸にそっくりな奴が居るのよ。んで、そいつはバスケが得意でさ。
  顔が似ててバスケも上手かったらすっげぇそっくりさんだな!って思ったさ。」



ぼ、ボクのそっくりさん?
へ〜本当にそう言う人って居るんだ…



陸「…あれ、翔は…ボクのこと運動が出来ないって思ってるってこと?」

翔「あ。」

陸「…」

翔「…」



僕らの間に沈黙が流れた。

…翔くん、何気に酷い事思ってたんだ…!



翔「ま、まぁ気にすんなって!運動がダメな奴なんて世の中に沢山居るんだからよ!」


バシバシ


そういいながらボクの背中をバシバシと叩いてくる翔くん。
い、言い訳にさえなってない…!



陸「(…まぁ、でも…)」



別にいいかな。

マフィア関係以外で初めて出来たといっても過言じゃない友達だし…ね。



翔「あ、じゃあ今度サッカー教えてやろうか?練習さえすりゃきっと上手くなるさ。」

陸「…が、頑張ってみる…」

翔「陸なら出来るって!な?」



陸「!…ぅ、うん!有難う!」





誰かに似ている



(じゃあ今すぐにやるか!)(ええ!?)
(あ、水分なら大丈夫だ。小遣いが余ってる。サッカーばっかやってて使って無くてさー)
(…翔ほどは絶対に上手くなれないと思うけど…)(そんなん気持ちだよ気持ち。頑張るって気持ちだけでいいんだよ。)(お、おー!)


 

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