響想録
□08
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花札って意外と博奕だよね。
幕末時代でいうとほら、二つのサイコロ振ってカップみたいなのに入れてさ
「半!!」とか「丁!!」とか言って当てるヤツ
つまり、金品を賭けて争う勝負っての?
えー、土方先生に負けたくないなぁ
響想録08
「・・・・お前、いきなり強くなりすぎだ馬鹿」
只今、土方先生と花札で勝負中なんです
『馬鹿って言われたくないですよ先生。あたしだってちゃんとやれば成長できる子なんですから』
「身長と胸以外はな」
今この人、あたしの胸見て
サラッとコンプレックス言いやがった
ムカつくなぁ
『死ねよ』
「あ?」
『あ、いえ何も』
「ならいい」
『・・・・クソ』
「何か言ったか?」
『いいえ、なにも』
あとで発句集を放送で読んでやる&仕返ししてやると心に誓いながら花札を続けた結果
「クソッ、また負けたじゃねーかっ!!」
勝ちました。
ハッ、ざまぁみろ!
「お前、今俺に何か失礼なこと言ったか?」
『滅相もない。てか6勝0敗♪先生弱い・・・、
先生が一番花札知ってんのに初心者に負けるとかヤバくないですか』
「うるせぇ!」
『それこそ負け犬の遠吠えですよ』
先生は舌打ちをしながら、もう一回と言って札をシャッフルした。
すると、
「・・・・・・お前本当に山崎に花札を教えてもらったんだな?」
『まぁ、はい。ついでに言うと左之先生にも教えてもらいました。』
「原田に何か言われたか?」
『いや、特に。あ、でも手加減すると殺されるって言ってました』
「殺すかよ」
『でも、先生の言ってること本気に聞こえるからなー』
「じゃあ、手加減したら襲うからな」
『先生が生徒にそんなことしたら何になるか知ってますか』
「なんだ?」
『女子高生猥褻ロリコン暴行犯行罪』
「意味の分からねぇこと言ってんじゃねぇ」
土方は、霖にデコピンを食らわせたあとシャッフルした札を配っていった
『先生痛いよ!!こんなか弱い女の子にデコピンするとか』
「何がか弱いだ。腕相撲で平助に勝った奴が何言ってやがる」
『たかが平助じゃんか。』
「霖ー!!聞こえてんぞ〜!!!!」
『・・・・・・・・・・』
「無視すんなー!!」
『あ、平助居たんだ』
「ずっとずーっと居たよ!お前より先に!新八っつぁんに用があって!!10分前に居たよ!」
平助に『ごめんごめん』と謝りながら、飴をやり平助の機嫌を取った
てか、10分前とか正確に覚えてる平助はおかしい。
さては、千鶴ちゃんと何かあったのか・・・・・。
まぁ、ここで平助を茶化してみよう!!
『へーすけっ、千鶴ちゃんと何かあったの?』
「ちげぇよ!?」
『え、じゃ何?』
「お、お前に・・・・・・///」
『ん?』
「平助、お前〜」
「な、なんだよ左之さん!?」
「 」
「////!!!!!!!?」
黙っている平助に原田は、平助の耳元で囁いた
それを聞いた平助はカァッと顔を赤くしながら走って職員室を出て行った
廊下を走る平助に土方先生は注意したが、今の平助には聞こえてないらしかった
『はいはい左之先生しつもーん』
「何だ?」
『平助に何て言ったの?』
「秘密だ」
霖はしつこく原田に問うが、原田は霖の頭をポンポンと叩きながら笑っていた
「霖、やるぞ」
『あ、やるやる。
先生次負けたら、なんか購買で奢ってね。あたしクロワッサン15個入りのね』
「お前が負けたら、俺にちょっと付き合えよ」
『よかろう、受けてやろうではないか』
「その言い方、アイツを思い出すからやめてくれ」
『アイツって?』
「俺の嫌いな同級生だ」
へぇ〜と興味なさげに頷きながら、霖は手元のカードを見ていた
- - - - - - -おまけ- - - - - - -
(土方先生は、いらっしゃい・・・・。)
(お、斎藤、総司どうした?)
(左之先生、土方先生はなんで落ち込んでいるんですか?)
(それが俺にもわからねぇんだ。山南さん知ってるか?)
(えぇ、知っていますよ。なんでも、霖さんに花札で負けたようで、購買で人気の高いクロワッサンの15個入りを5袋買わされたんですよ)
((え・・・・・・・・。))
(霖ちゃんは流石だなー、ハハハッ)
(あれ1袋700円くらいだよな・・・・・・・。)
(って事は3500円は霖ちゃんに飛んで行ったんだね)
たくさん買わされた土方先生でした。