響想録
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いやいやいや、入学式からちゃんと
この学園にいますって、
ちゃんと見ろよコノヤロー
って言葉で言うのも何かアレだから
心の中で言ってお香
響想録14
「貴様、この学園に居たか?」
『入学式から今まで居ますけど、あんた誰ですか』
朝、遅刻しそうになりパンを口に加えたまま学校に来た霖は、
校門前に止まっていた白い外車から出てきた人物にぶつかりそうになって今、このとおり互いに睨み合っている状況だ
「おいおい風間ァ、そんなとこで何やってんだ?」
「風間、いい加減前に進んで下さい。」
あたしたちの様子を見ている取り巻き2人は、いぶかしげな表情を見せた
「女、この俺にあんたとはいい度胸だな」
『それはどうも。
さっさと教室行きたいんですが離してくれませんか?
一と薫くんと、土方先生の顔が恐いんですが』
「貴様、名前は」
『人の話を聞け!!
・・・・・・はぁ、まず人の名前聞くんだったらあんた、自分の方から名乗るって教わりませんでしたか?』
「俺は、風間千景だ」
『あたしは伊月霖です』
名前を教えると、風間千景はあたしをガン見していた
嫌な予感がすると思い霖は構えた
「霖か・・・・・・、貴様俺のよm『全力で断る』・・・・・・」
やはり、嫌な予感だったが即断った
黙りこくった風間の手を振りほどき教室に向けて歩き出そうとした時、また、手を掴まれた
『あんたに、時間をやるほど暇じゃないんですが』
「では一つだけ聞く、貴様は伊月釉耶の娘か?」
釉耶・・・・・・
この名前はあたしの父さんの名前
あたしは、若干動揺したがすぐに得意の嘘で平静を装った
『釉耶って誰ですか?
あたし、ずっと祖父母の所で一緒に住んでましたから。
両親は海外にいますし、両親の名前も違います』
「そうか・・・・・・なら、依未・・・・・・・・・」
『質問は一つだけって言いましたよね。あんたと違って、あたしは暇じゃないんです。土方先生に怒られますし』
手を振りほどこうとするが、風間千景は一向に手を離してくれない。
無理矢理離そうとするが掴まれる手がだんだんと強くなっていく
『ぃっ・・・・・』
「「霖!!」」
「霖ちゃん!」
キリキリする手を見てたら、遠くから土方先生と総司、一が走ってくるのが見えた
『わぁーお、総司より遅いとかマジかよ』
「そんな事言ってる場合なの?」
『いや、言ってる場合じゃない』
3人は霖の元へ駆け付けてきた
「おい!風間!霖に何しやがる!!」
「貴様には関係ない」
「わぁー、鬼同士が怒ってる」
「総司、暢気に言ってる暇じゃないぞ」
「はいはい、霖ちゃん歩ける?」
『あ、うん、歩けるけど・・・・・・』
「まぁいいや」
尻餅をついたあと立たせてもらうと、体はある浮遊感に襲われた
『総司!!?』
「なぁに?にしても霖ちゃん軽いよね。ちゃんと食べてる?」
『食べてる!!お、降r「降ろさないよ。土方先生がうるさいからね」・・・・・』
どうもっすと言いながら霖は総司に教室に連れて行かれた
残された土方たちは
「お前、霖に何しようとしやがった!」
「ただ話をしていただけだが」
「そうは見えなかったな。確実に霖は嫌がってたじゃねーか」
「ちゃんとあの女が答えんからだ」
「は?何をだ」
「昔の話だ」
そう言って風間は土方を無視し生徒会室へ向かった