影、そんなに薄いですか。

□P.6
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最近、白衣を着た女の子が僕の横を通っている気がする

幽霊?
いや、それはないよね
だってこの学校建ってから4年しか経ってないんだし

じゃあ女の子2人?
今年、女の子は千鶴ちゃんしか入ってないし
寧ろ千鶴ちゃんしか居なかった
でもなんで?


まぁでも、背は千鶴ちゃんより少し高いくらいだったし・・・・・・。
一くんにでも聞いてみようかな



「ねぇ一くん?」
「なんだ総司」
「最近さー、学校で見知らぬ女の子と擦れ違うんだけど、その子の姿とか見たことある?」



聞いてみると一くんはびっくりしていた
この顔は知ってるみたい



「一くん、知ってるような顔してるね。何か知ってるの?」
「以前、本の返却週間があっただろう。その時、俺は総司の言う白衣を着た女子に会った」



返却週間、というと新八先生が両肩に大量の本を担いで、
冷や汗をかきながら酷い顔でどっかに持って行っていたことを思い出した
その時の光景を僕はカメラで撮ってたような・・・・・・・。



「俺も知らなかったが、俺と一緒のクラスらしい・・・・・・。」
「一くん、その子って何処にいるかわかる?」
「俺には・・・・・・・・・・。」



一くんが答え始めた所で声を掛けられた



「お前ら!そんな所で何やってんだ?」
「一くんとお話ですよ、左之先生と土方さんは?」



質問すれば先生達は鈍い顔をしながら答えてくれた



「ちと探してる奴がいてな、そいつがなかなか見つけられねぇんだよ」
「普通の生徒より影が薄すぎて分からねぇし、アイツはフリーダムな奴で行動範囲がさっぱりなんだ」
「じゃあ僕達も探しましょうか?」
「そうしてくれるのはありがたいが・・・・・・、分かるか特徴?」
「言ってくれれば大体分かりますよ」



先生達はそうか、と言って女の子の特徴を話してくれた



「黒い髪と瞳と両手に本を抱えてるって見付けるの簡単なんじゃない?」
「そうだといいが・・・・・・・・・・。」



結局、一くんと校内を探す事になり今は2棟の校舎を探している
今はまだ昼休みで廊下には他の生徒がウジャウジャしている
影が薄いって言ってたし・・・・・・・・・・。



「いないねー。」
「全く分からん」
『あぁ、忙しや』



その時二人は気付いて居なかった
探している人物が二人の真横を通ったことも。そしてすぐ見付けやすいような“白衣を着た女の子”と“両手に大量の本”を抱えた女子を



「・・・・・見つからん」
「分かりやすい特徴なのに・・・・・・。」



いくら探しても見付からず途方にくれていた



























××××××××××××××



「総司!斎藤!見つかったか!?」
「・・・・・・いえ全く」
「わかりませんよ」



その後土方さん達と合流し報告し合ったが、なかなか見つからなかった





















白衣を着た女の子

In図書室
(きよら、土方先生達が探してたぜ?)
(沖田先輩も斎藤先輩も探してたぞ!)
(知ってる)
(四人共、お前に用があったんじゃ・・・・。)
(斎藤くん達にあったけど二人は気付いてなかったし)
(声掛けなかったのか?)
(面倒)
((おい・・・・・・・・・・。))



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