影、そんなに薄いですか。

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『豊玉、発句集・・・・・。』



手には煌めく豊玉発句集とはこういうことか
放課後、カウンターを見るとそこにはなぜか土方先生の大切なものがあった
それはそれはとても大事な物らしく、いつも引き出しの奥やらどこそこにに隠しているらしいが、なぜここに?



『誰かが盗って置いたしか考えられない』



まぁ、とりあえず読んでみようとカウンター席に座った















××××××××××××××



「おい総司!!アレをどこやった!?」
「アレってなんの事ですか、土方先生?」



一方、土方は総司を追いかけ回していた
総司は知らんふりをしながら逃げ回っている



「とぼけんじゃねぇ!!お前しかしねぇだろうが!!」
「さぁ?土方先生の豊玉発句集なんか」
「やっぱり知ってんじゃねぇか!!」



騒がしい二人を余所に斎藤、平助、千鶴、原田、永倉の5人は呆れたように職員室で茶を啜っていた



「総司も土方先生相手によくやるよなー」
「総司が土方先生を困らせているだけだ」
「で、無くしたってのは土方さんの大事な物なんだろ?」
「そうらしいです、冊子みたいにしていると仰っていましたし・・・。」
「大体よ、土方さんも隠す場所が悪ぃぜ、引き出しの奥に隠してるなんてすぐ見付かって当然だしな」



土方の“探し物”を5人で考えている今でも、土方は総司を追いかけ回している



「じゃあさ、俺達で探そうぜ!7人もいるんだからすぐ見付かるだろ?」
「そうだな、じゃあちょっと二人呼んでくるわ」



原田は二人を連れ戻しに職員室を出ていき、残った4人は探す割り当てを立てる



「俺は千鶴と一緒に1棟を探すな!」
「じゃあ、俺と左之は2棟だな」
「土方先生と俺は3棟を探す。総司には特別棟を探してもらうおう」



そして、原田が二人を連れ戻してきたあと土方の探し物捜索が始まった






豊玉発句集捜索中1
(ったく、総司の奴どこに隠しやがった!?)
(土方先生、ここには無いみたいです)
(なぁ左之、土方さんそんな大事なモン持ってたか?)
(さぁな、でもそれほど大事なモンなんだろうな)
(千鶴!そっちは!?)
(無いよ!平助くんは!?)
(俺も、)


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