影、そんなに薄いですか。

□P.14
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バンバンパシッ
めーーーん!


竹刀の音が無駄に外へだだ漏れて鳴り響く剣道場



「お願いします」
『・・・・・・・・・・。』



南雲くんに連れられ、軽く頭を下げる



「どうした南雲?」



南雲くんの声を聴いてか胴着姿の土方先生がいた
何でか後ろに斎藤くんに沖田、平助、原田先生がいる



「先生は千鶴を見てませんか」
「いや、見てねぇが・・・・どうかしたのか?」
「いえ、ここに居るかと思ってたんですが」
「千鶴がいねぇのか!?」



雪村さんを拐った平助と原田先生がノリに乗っている



『何、拐った奴等が言ってんの平助』
「「「「「!!?」」」」」
『すいませんが、平助面貸せ』



平助を指でクイクイと招くと平助は冷や汗をかいて固まっていた
まさに、蛇に睨まれた蛙だ



『早く』
「あ、あぁ」



平助を外に連れ出して尋問



『さて、雪村さんは?』
「わりぃ!!・・・・あのさ、」



事情を聞いたあと、平助は両手を合わせ頭を下げる
そして小さな声で話し出した



「明日、土方先生の誕生日なんだよ・・・・、だから千鶴に手作りケーキを頼んだんだ」
『じゃあ雪村さんは今、特別棟の家庭科室に居るんだね』
「うん、きよらと南雲だけ居なかったから言えなかったんだ」



ショボン(´・ω・`)となる平助の頭を撫でたあと、道場に戻り南雲くんの腕を引いた



『帰るよ』
「え、ちょっ!?」



南雲くんを連れ出そうとした瞬間、土方先生に掴まれた



「待てきよら、結局何しに来た」
『雪村さん探し』
「まだ解決してねぇだろ!」
『用事は済みましたよ。土方先生、眉間に皺を寄せてるといずれ禿ますよ』



微笑んでいると、土方先生の額にピキッという嫌な音が聞こえたので素早く退散し
雪村さんのいる家庭科室に向かった







その後無事に雪村さんを見つけ、雪村さんが南雲くんに説明している間を利用して家庭科室を出た

・・・・・・なんという、兄妹愛?よりもシスコンか









シスコン
(・・・あれ?薫、きよら先輩は・・・・、)
(いつの間にあの人は姿を・・・・。)
(過激なシスコンねー)
((いいなぁ、“兄妹”って羨ましい))
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