頂き物

□やっぱり君はズルい
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『ねぇ倉間』

「なんだ」


私は教室に入り、自分の席に鞄を投げつると、

いつものように倉間の前の席を陣取った。


来るのが無駄に早い私達以外には教室に居なかった。

多分学年中でTOP1・2くらいだろうな・・・


『目ぇ、見せてよ』

「右目が見えてるだろが」

『私が見たいのは左目!』

「練習中チラチラ見えてるだろ?」

『ガン見したいんだ!』

「・・・」ハァ


倉間は私から目をそらすと小さく溜息を漏らした。

呆れるくらいなら見せてよ・・・


「ミョウジ」

『ん?何』

「俺が左目見せたら俺の言う事1つ聞いてくれるか?」

『1つ?うん。いいよ』


私はなんの迷いもなく承諾した。


「じゃ、特別にミョウジだけに10秒見せてやる」

『おー!10秒も?』

「・・・3秒にするか?」

『いや。10秒にしてください』

「分かったよ。一回だけだかんな!」

『承知済みですっ!』


倉間は一回下を向くと左目にかかる水色の髪を持ち上げて顔をあげた。


『おおお・・・。』

「9−、8−、7−・・・」


倉間のカウントする声がやけに教室に響いた。

カウントの早さがすごく早めに聞こえた


「3−、2−、」

『あー!もうちょいぃぃ』

「0−!」


その音と共に倉間は左手を机に下ろした。

左目はまた髪の毛で見えなくなった。


『ちぇっ☆もう終わりかぁ』

「で、俺からの約束。」

『あー、言う事1つだけね!何?』

「ミョウジ・・・俺の言う事ずっと聞け」

『了解☆・・・・・・って、え?今なんて』

「ミョウジ、俺の言う事ずっと聞け。コレが俺の1つの願い」


えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!


『倉間、ソレはヒドいよぉ』

「なんでも聞くんだろ?聞けよ、な?」


倉間は悪戯っ子のような笑みを浮かべた。

・・・なんか可愛いな


『分かった。』

「じゃ、1つ目のお願い」

『何?』

「俺の彼女になれ」

『・・・え』

「彼女になれ。いや、なったんだ。」


勝手な。


「これからもよろしく頼む。」

『・・・あ、はい』

「だからミョウジの事をこれから」

『うん?』

「ナマエって呼ぶからな。」

『・・・あ、うん。』


「で、ナマエに2つ目のお願い」

『何?』


今度は何・・・?

なんかお前の言う事が全て恐ろしいよ。


「俺の事、典人って呼んでくれ。」

『え・・・』

「下の名前で呼んでくれ。」

『そんな事ならなんぼでも!』

「あ、ありがとう」

『・・・お』


倉間がデレて・・・御礼なんて言ってる

か、かわいい!!


「・・・なんて思ってる訳ねーだろ。バーカ☆」

『痛っ!』


倉間はそういうと私のおでこにデコピンを一発かました。

・・・少し痛かったよ。


ガラガラ...


「二人共おはよー!」

「おはようございます。」

『あ。浜野と速水君・・・おはよ』

「ちゅーか二人共あいかわらず早いよな」

「なんか倉間、顔赤いですよ?」

「・・・っんな訳ないだろ!」

「あ、ホントだ赤い!」

「み、見んじゃねぇぇぇぇ!」



-END-

★あとがき☆
遅れましたぁぁぁぁぁ。駄文すみません!
最初は牛乳ネタだったんですけど・・・かわいそうなのでやめました。
甘くなくてすみません(汗)
すっかり王道ネタ走ってました。
一万打企画にご参加頂き、ありがとうございました
珠亜様のみお持ち帰り可能


20120101

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