頂き物

□私の原動力
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私の原動力


ざわざわと話し声が止まない授業中の教室。授業中というか、実際のところ自習の時間である。
期末テスト前ということで、先生が気を利かせてこの時間を作ってくれた。が、何を考えているのか先生は教室を出ていってしまったため、クラスの皆は初めの方こそ真面目にテスト勉強をしていたが、案の定席を立ったり話したりと自由な行動に出てしまった。

私も、今回のテストに本格的に危険を感じていたためにちゃんとテスト勉強をしていたのだが、周りの騒がしさに集中力がやられ、寝る体勢に入ってしまっていた。

自然と耳に入ってくる会話を少し盗み聞きしながら、机に突っ伏して目を閉じた。
早く帰りたいなぁなんて思っていると、前の席から椅子を引く音。確かその席の主はどこか他の席の子のところへお出掛け中なはずなのだが、戻ってきたのだろうか。そう思い気にしながらも顔を上げるつもりなんて欠片もない。

どうでも良いからとりあえず寝よう、そう思った時、


「よ、ナマエ!…何だよ、寝てんのか?」

「…んぁ〜?」


よく聞き慣れた声が掛けられた。
ゆっくりと顔を上げ前を見ると、少しぼやける視界の中でもはっきりと誰なのか分かるような人がそこにいた。


「綱海か…」

「寝てたらつまんねーだろ、起きとけよ!」

「そんなこと言われても眠いもんは眠いんだもん」


私の目の前でニコニコと眩しいくらいの笑顔を見せる男は綱海条介。一応、彼氏である。
今こいつは「寝てたらつまらない」と言ったが、私はこの男がしっかりと起きて授業を受けている姿を見たことがない。


「綱海は勉強しなくて大丈夫なの?」

「んー…ま、何とかなるだろ!」

「また適当な」

「ナマエはどうなんだ?」

「私?私は…」


正直言うと、このままではヤバい。本当はもっと勉強しないといけない、というかする予定だったのだが、どうも集中力が続かないせいでだらだらと勉強を先伸ばしにしてしまって今のこの状態に至る。


「…うぅ…」

「何だよそんなに落ち込んで。元気出せって!」

「そんなこと言ったってテストできないと成績下がっちゃうし。あぁもう、どうしよ…」


こんなことを言っても何一つ意味がないことくらい分かっている。勉強ができないことだって、普段勉強をしない自分が悪いことくらい分かっている。でも、やっぱり嘆きたくもなるわけで。
私は再び机に突っ伏し、唸り始めた。


「んー…俺は普段から勉強とかしないから分かんねぇけどよ、何つーか…ほら、顔上げろよ」


綱海が顔を上げろと言ったので、私は姿勢はそのままで顔だけを綱海の方に向けた。その瞬間、頭に何かが乗った。その何かを見ると、日に焼けて健康的な色をした逞しい腕が綱海から伸ばされているのが分かった。


「綱海?」

「お前ならできるって。俺が言うんだから大丈夫だ!」

「俺がって…綱海に言われても何も説得力ないよ?」

「いや、そうかもしんねぇけどよ…。まぁ俺も一緒に頑張るからよ、ナマエも頑張ろうぜ、な!」


綱海はそう言ってニカッと笑い、私の頭をポンポンと撫でた。

こいつには敵わないんじゃないかなって、そう思いました。











 私の原動力




君と一緒にだったら、


まだ頑張れる気がするよ









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珠亜様リクエスト、綱海の甘です!
…甘?うん、甘。…のはず。
前にメールで勉強ネタがどうたらこうたらって話してたの思い出して、それで←
こんなクオリティでごめんよ(´;ω;`)
あ、書き直し受け付けます!

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