イナイレ

□I'm busy,but...
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大量の洗濯物を抱え廊下を猛ダッシュ。

そして、洗濯機に洗濯物を放り込む。

昨日今日といつもより仕事が多いが、疲れた、なんて思う暇はない。

みんなはもうそろそろ休憩に入る頃かな。

そんなことを考えながら、洗濯スタートのボタンを押した。

さて、今度はお昼ご飯の準備でもしようかな。

よし、と小さく呟いて、食堂に向かおうとする。

と、誰かが後ろから私を抱きしめた。

「ひっ」

突然のことに悲鳴じみた声が出るが、こんなことをするのは1人しかいない。

「よ、お疲れ!」

「つ、綱海さん!」

爽やかな笑顔を向けられてドキッとしたけど、それどころじゃない。

「あの、離してもらっても…?」

「嫌だ」

「ですよね…」

わかってはいたけど…ね。

「すみません、まだお昼ご飯の準備が残ってて…綱海さんも練習あるでしょ?」

腕時計を見れば、あと5分で練習再開の時間になるところだった。

「大丈夫だって。まだお前とこうしてたい」

そう言って、首に顔をうずめられる。

「綱海さん…?」

…おかしい。

いつもなら、ここらへんで「じゃあな!仕事の続き、頑張れよ!」って練習に戻って行くのに。

「何かありました?」

「別に」

ここからじゃ、綱海さんの表情は見えない。

でも、声で彼の機嫌がよくはないということはわかった。

…あ。

「もしかして、最近一緒にいられる時間少ないからそれで…」

「…ま、そんな感じ…なのか?ナマエとあんま一緒に居れないと、なんていうか…調子狂うというか、やる気が出ねぇんだよ。だから、もうちょいナマエ補給させてくれよ」



I'm busy,but...


「午後の練習は、私がドリンク持ってきます。…だから、やる気出してください」

忙しいけど、大好きなあなたのためなら。


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