イナイレ
□結果オーライ?
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―ゴツン
「え?」
みんなが集まっている食堂。
次の対戦相手についてのDVDを見ている途中、鈍い音が響いた。
一斉に音のした方に視線が集まる。
見れば、ナマエが机に突っ伏していた。
「ナマエちゃん?」
「ぐっすりですね」
隣に座っていた木野さんと音無さんが様子を見る。
どうやら、寝てしまったらしい。
「でも、あれ痛そうだな」
「よく起きないな」
あはは、と笑いながら円堂くんが言い、豪炎寺くんが答える。
…たしかに、普通なら机におでこをぶつけた痛さで起きそうなものだけど。
というか、ナマエの寝顔が他の男に見られるかもしれないと思うと複雑すぎる。
そこで、久遠監督が動いた。
「基山。ミョウジを部屋まで運べ」
「え?」
いきなり俺の名前がでてきたことに驚き、思わず聞き返してしまった。
「…他の奴が運んでもいいのか?」
「運んできます」
なら早く行け、と促される。
監督公認のカップルになれてたんだ、と思うと、顔がにやけそうだった。
ナマエをお姫様抱っこして行こうとすれば、若干名羨ましそうな顔で見てくる。
…感じる優越感ったら半端ない。
お姫様抱っこでドア開けられるか?俺も一緒に行こうか?と円堂くんが心配してくれたけど、大丈夫と笑って食堂から出る。
たとえちょっとでも、2人の時間を邪魔されたくないからね。
そして、ナマエの部屋の前。
ドア、足で開けても良いかな、なんて考えてたら、ナマエが堪えきれなくなったようで笑いを零した。
結果オーライ?
「いつから起きてたの?」
「ヒロトが円堂くんの申し出を断ったとき」