イナイレ

□潮風に負けない
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※ちょっとゲームネタバレ





















































「ドライブ行くか!」

「…は?」



唐突に目を輝かせてそう提案してきたのは、約5分前に私の家に押しかけてきた条介。
いきなり来たと思えば居座り、何か用があるから来たのではないかと疑問に思っていたところで、条介が冒頭の提案をしたのだ。


「いきなり来てその提案は何」


別に嫌だとかそういうのでは全然ないのだけれど、ちょっといきなりすぎる。
そう思い聞いてみれば、条介は「え?なんとなく」なんて答える。


「理由ないと駄目か?」

「大丈夫だけど…普通、直接来る前に電話とか入れたりするでしょ」


しかも5分家に居座るとか。
そう言えば、


「そんなこと気にすんなって!」


といつもの笑顔を見せる。


「こんぐらい、海の広さに…」

「はいはい」


お決まりのセリフは言わせまいぞとばかりにわかったわかったと遮れば、何だよー、とちょっと不満そうな顔をされる。


「で、行くだろ?」


一応確認で聞いてくるが、そう言う条介の手には車の鍵が握られていて行く気満々だ。
うん、とうなずけば、じゃあ決まりだな!と戸締りを手伝ってくれた。







「…で、何で全開なの」

「このほうがテンション上がんだろ!」


条介の車はあの屋根のない、典型的なスポーツカーなのだが、今日は屋根(?)が全開で風が直撃だ。
条介のメガネが飛ばないかも心配だが何より私の髪型が一番心配だ。


「ちょっ…髪の毛…っ!」


潮風が吹き付ける海岸沿いを結構スピード出して走るものだから、色んな方向から風が吹きつけ髪が遊んでしまう。
思わず漏らせば、アハハ、と笑われた。


「ナマエ、髪の毛すげーことになってんぞ」

「笑うな!メガネかちわるよ」

「俺メガネないとあんま見えないの知ってんだからやめろって」

「じゃあ私がこの髪の毛のセットに時間かけてるのもわかってるよね!?」


凝ってる髪型とかそういうわけではないが、一応女の子だし髪のセットにも相応の時間をかけている。
もう…!と呟けば、「大丈夫だって!」と頭をくしゃくしゃと撫でられた。


「俺しか見てねーし、可愛いから平気だろ」

「条介だから問題なの…!」


条介ならいっか。…なんてそんなことは思えない。
好きな人にこんな姿を見られたくないと思うのは、女の子なら誰でも思うだろう。
というか、こいつはワックスでがっちり固めてるから問題ないだけだろう。
見た目が酷いだけだけじゃなくて、なびいた髪が顔に当たって痛い…。
しかし、そんな私を気にする様子もなく条介はあっけらかんと笑っている。


「まあまあ、気にすんなって。こういうときくらい気にしないで楽しもうぜ!」

「……そうだね」


しょうがないな、と呟けば、条介がおう!と答える。


「よーし、スピードあげるぞー!」















潮風に負けない


「ちょ、速いって、ストップー!!」

でも、これくらい何とかしなきゃ条介の彼女は務まらないよね。














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新春綱海祭り第2弾!
ゲームに綱海が出たと聞いてシャイン頑張ってますがついつい他のことをしてしまってまだそこまで辿り着いてません。
冬休み終わるまでには10年後にーにと対面したい…!
今回はドライブのお話です。本当は風丸で書こうと思ってました。…いや、今からでも書けるか←

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