D・W
□Episode.19
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「ようこそ、お二方」
周りは白ばかりのこの“聖堂”と
呼ばれる場所に、迎えられた
朝陽とマントに身を包んだ老師は
真っ直ぐと前を見据えていた。
目の前には、透き通った声の、
白に身を包む女性。
その女性は体の線が分りやすい汚れ
一つ無い白のロングドレスを見に纏い、
その白い肌を覆い隠すように袖も長く
そして、顔までも隠れていた。
否、完全に隠れている訳ではない
それは薄い透けるようなものを被り
後ろは背まで長く、前は目元を
少しながら覆い隠していた。
そして、その白を纏った女性の後ろには
目の前の女性とは正反対の黒に身を包む
女性が朝陽たちを見据えていた。
まるで、いや…。
その女性を護るように。
「───今日は。Ms.ガイア」
「───久方ぶりじゃのぅ。
『初刃・ガイア』よ…」
「…本当に、お久し振りですね。老師様
そして、わざわざ来てくれて
ありがとう…。───朝陽」
『ガイア』と呼ばれた女性は
綺麗に口元に笑みを浮かべる。
だが、その瞳には
どこか儚さが宿っていた。
それは身に纏う雰囲気も同じだ。
───「滅魔使の始まりと呼ばれた
『ガイア』は、」
初めて【能】を手にした
不死の人間といわれた女性です───。
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