D・W

□Episode.26
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   Episode.26
   【壊したのはダレ?】


















 木々が多く並ぶ森の奥深くにある
 薄暗い宿。


 陽が出ない夜だからか
 宿は一層、雰囲気がある。







   ━━━━ガチャ…




  「取り敢えずは寝かしているけれど」




一つの部屋から、マリアが出てくるのを
もう一つの部屋で待っていた颯、白、黒は
無意識に、座っていた椅子から立ち上がる。





 「───痣は拡がり続けていますが…」


   今は、何とか止まっています。



一つの声に皆は、目を向けた。

そこには、蝋燭の火を片手に
マリアがいた部屋とは違う場から
無造作に包帯を全身に巻いた人物が現れる。





   「有難う、ルイ…」




マリアが小さく、笑みを零すと
無造作に巻かれた包帯から見え隠れした
口元から薄く笑みが返ってくる。


この『ルイ』と呼ばれた男性を
マリア以外の三人は
始めは警戒していたものも、マリアの
信頼しきった表情を見たため
敵ではない事を悟っていた。




それは、この小さくも大きな宿に訪ねる
 数時間前のこと────








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