D・W U

□Episode.38
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     ピシ……ッ






    「────…にやってるっ!
     早く応戦しろッ!!!!」









     ドドドドドドッ!!!






  「「「「ぐあああああッッッ」」」」







激しい攻防戦の中、轟いた無数の攻撃。
建物の周りに張っていた結界が
甲高く音をたてながら、その激しい攻撃を
必死に耐えていた。

だが、応戦していた者達は成す術もなく
倒れていく。




















   『アハハハハッ!!

   エクソシスト
    弱い弱い弱ァい!!!!!』












辺りには無惨に倒れる滅魔使を見下ろし
高らかに、そして雑音が混じるような
悪魔の笑い声が響き続けていた────。























     Episode.38
     【鳴り止まぬ奇声】























   「ッくそ…っ


    これ以上、悪魔を
    此処に踏入れさせるなッ!!」







指揮官らしき者は、片腕に
深傷を負いながらも
傷の浅いもう一方の腕に持つ剣を
笑い続ける悪魔たちに向け、
苦痛に顔を歪め 目一杯叫んだ。


その声に反応し、攻撃を避け
何とか無事だった者たちは
応える代わりに、指揮官の声に
気圧されないくらい大きな声を上げた。








    『無駄無駄無駄ァッ!!!』






自身に向かってくる、刃をはね除け
自分は有利だと喜び、油断したのか
悪魔は、背後から向かってきた物に
気づいていない。












    「────隙、見ぃっけ★」






このピリピリした空気とは裏腹に
調子のいい声が、はっきりと響く。

今更に、気配に気づいた悪魔の一体は
勢いよく後ろに振り向いた。






    『いつの間にィィ!!!』






背後には、逆さに跳んで自分に
銃口を向けてくる滅魔使の姿。


その口角は、笑みが張りつけられ
言葉を紡ぐため、ゆっくりと開かれる。





その時間が、悪魔には遅く感じていた。





















      「バイバイ。」



















      バンッッ━━━━!!!












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