D・W U

□Episode.47
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    「白?どうしたの…
     そんなに急いで何処に、」





それに、黒は…?



白に腕を引かれながら、庭を急いで
進んでいくのを不思議そうに
一生懸命、着いていく亜璃朱。







    「クロはルイさんに頼んだから
     大丈夫だよ、アリス」




前を向いたままの白の頬には
微かな冷や汗が流れていた。







    「なぁ、アリス!
     マジで覚えてねーの?夜の事」







    「────? うん…?」






嘘を言ってる様にも、嘘を言う必要も
ないことに、本気で言ってるんだと
問い掛けた颯は困惑し、後頭部を掻く。








    「葵!少し落ち着きなさいっ

     今のアリスちゃんは
     この状況が解ってないのよ」







後ろを着いていくマリアが
制止の言葉を投げ掛けると、白は素直に
ピタリと進み続けた足を止めた。






     「 し、ろ…? 」






酷く焦った様子が伝わってくる自分より
少し小さな背中を見て
アリスは心配そうに、小首を傾ける。



一方 颯やマリアは、やっと立ち止まった
白に安堵の息を吐いていた。




しかし、白はマリアの呼び掛けに
止まったのではない。













     「、……アリス?」






目の前に 目的であった夜が居たからだ。



夜は呆然と アリスや焦りを帯びた表情の
皆を見て 何かあったのだと
直ぐ様、悟る。







    「────ん?
     ああ、さっき振りだね?」






夜が居たことで 死角になり
そこから ひょこっと顔を出したウィルに
颯の顔が瞬時に強張った。











     「─────くよ…」






目を見張った亜璃朱は視線の先にいる
夜に向かって、走り出す。















     「 月夜…っ! 」



















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