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□俺とアイツの『紅』
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俺は あの時───
“オマエ”が俺の手をはらったとき
つい、その瞳(め)に
魅いってしまったんだ。
【“俺”と“アイツ”の紅】
━━━『触るなっ!!』
そう言った“アイツ”の左眼からは
痛々しく紅いモノが流れ
そしてその眼は
俺が、幼い頃から
「嫌い嫌い嫌い嫌い」
と泣き叫んでいた
俺と同じ紅い瞳(め)で──…
「憎い憎い憎い憎い憎い」
と 俺の眼を真っ直ぐに見て、
俺と“オマエ”と同じ
紅<アカ>を持った、“ヤツ”の眼を
俺を通して“オマエ”は、
俺と“ヤツ”に叫んでいた。
俺と同じハズの、
“アイツ”の『紅』は
汚れてしまった
俺の『紅』なんかよりも
純粋に……
『奇麗』だと思った───
なぁ、神様……
もし、願いが叶うなら
どうか、
深淵の闇へと
堕ちてしまった“アイツ”に
どうか…………『光』を。
そして『神』は
“呪われた”俺の願いには耳を傾けず
ニンゲン達の
願いを叶える───…。
願いを叶えてはくれない
『カミサマ』を
『アンタ』の為に在る
滅魔使<エクソシスト>の俺は、
“神様”(アンタ)を
その時、酷く…
憎んでしまったんだ。
───そんな俺が
“アイツ”に…“アイツの心”に
光が宿ったのを知るのは
もう少し、先の話だ───。
END.
*2011.09.09*
『紅』はアカと呼びます。
『赤』ではなくて。
いやぁ、何と言いますか…
何が書きたかったんでしょうね(笑)
私はただ!あの時 彼(朝陽)が
どんな想いで微笑したのかをね、
代弁したかったのです(笑)
それでは、ありがとうございました。
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