ハイスクールD×D 鯉物語

□第弐話
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 その日の放課後、俺たちが部活をサボって帰ろうとしていると、イッセーと木場が何やら話し込んでいて、イッセーが木場について行く所を目撃した。
 ・・・回りが何やら騒がしい。というよりも、悲鳴に近い声を上げ、教室を轟かせていた。

「そ、そんな木場くんと兵藤が一緒に歩くなんて!」

「汚れてしまうわ、木場くん!」

「木場くん×兵藤なんてカップリング許せない!」

「ううん、もしかしたら兵藤×木場くんかも!」
 
何て言葉があちこちから飛んでる。
 おい、そうなのか?、あいつら、そういう関係なのか?

「おい、宇津海(うつみ)。」

「何、奴良くん。今良い所なんだから話ーーー」

「彼奴らって、そっちの気があったのか?」

俺はさり気なく宇津海に聞く。
 宇津海こと、宇津海実華は俺や兵藤達と同じクラスで同じ剣道部の栗色の髪と瞳のポニーテールをした女子で、この学園で、俺たちの正体に知っている奴の一人だ。ちなみに俺たちが妖怪だと知っている奴はこの学園で此奴を含め、三人いる。まあ、その話は置いとく。
 宇津海は俺の問に溜め息混じりにこう言った。

「はぁ、あんたね、木場くんにそんな事があるわけないでしょ!?。でも、やっぱり気になるわね。
 奴良くん、木場くんと兵藤を尾行して!!。」

「ん?、否定しておきながら、何でそうなるんだ?」

すると、宇津海は俺たちに小さく手招きして声を潜め、話かけてきた。

「ボソッ)あなた達、薄々気付いてるんでしょ?。」

「ボソッ)何をだい?」

「ボソッ)私達女子の憧れの二代お姉様と木場くん、そして、子猫ちゃんが悪魔だって事よ。」

と、宇津海が言う。
そう、彼女は悪魔の存在も知って居たりする。俺もなんとなくだが、あの四人の人とは違った雰囲気は感じていたが・・・まさか、悪魔だとはな。まあ、似てるといっちゃ似てるけどよ・・・、てかよ、この学校の生徒会長や生徒会メンバーからも、同じ雰囲気を感じたんだが・・・。あと、生徒会長から生徒会に入れって勧誘されたし、何か関係性があんのか?。・・・まあ、どうでも良いか。

「ああ、なんとなく・・・って、おい、まさか、俺達に奴らの根城に忍び込めって言うのかよ。」

俺はさっきから湧き上がる嫌な可能性を彼女に聞いた。

「ボソッ)ちょっ、声が大きいわよ。
 しかも、忍び込めって・・・人聞き悪いわね。
 でも、可能よね?貴方の畏なら。」

「ボソッ)ああ、まあな。確かに明鏡止水ならどんな相手でも気付かれずに懐に潜り込むのは可能だな。
 まあ、言いたい事はわかった。それに俺もちょっと興味あるしな。」

「ボソッ)あまり、深入りしちゃだめよ?。悪魔にされるかもしれないから。」

「ボソッ)ああ、わかってらぁ。」

俺はそう言うと先にイッセー達について行った狒々の後を追うことにした。

「後で教えて頂戴。」

「ああ。」

俺はそう返すと急いで後を追う。
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