ハイスクールD×D 鯉物語

□第参話
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 悪魔は見上げる身長に上半身が裸の女性。って、いきなりこれはだめだろ。裸ってなんだよ。あいつ、頭がおかしいのか?
 俺がそんな事をおもっていると、重い地響きが辺りに響き、悪魔の下半身が姿を表す。

「・・・こいつぁ、でけぇな。」

俺がそれを見たとたん俺はそう呟く。
 姿を現した下半身は巨大な獣の体だった。
 おいおい、こいつぁ、化け物じゃねぇか。こいつが『はぐれ悪魔』なんだな。いや〜あまり家にいる奴らと変わんねぇな。そして、ある意味個性的。
 まあ、個性的と言えば妖怪もだが・・・。まあ、いいか。
 俺は思考を放棄すると、目の前のはぐれ悪魔の方をみる。
 
 リアス達とはぐれ悪魔が対峙する。
 そして、リアスははぐれ悪魔に向けて言い放つ。

「はぐれ悪魔 バイザー。あなたを消し飛ばしに来たわ。
 主の元を逃げ、己の欲求を満たすためだけに暴れまわるのは万死に値するわ。
 グレモリー公爵の名において、あなたを消し飛ばしてあげる。」

「こざかしぃぃぃぃぃわあぁぁぁぁぁ。小娘ごときがぁぁぁ!。その紅の髪のように、おまえの身を鮮血で染めてやるわぁぁぁぁ!」

と、憤怒のご様子なはぐれ悪魔にリアスは鼻で笑う。

「雑魚ほど洒落(しゃれ)のきいたセリフを吐くものね。祐斗!」

「はい!」

木場がそう返事した瞬間、木場は飛び出し、素速い動きで相手を翻弄している。木場の速度は徐々に上がっていき、やがて目に追えない速さになった。

「イッセー、鯉判、さっきの続きをレクチャーするわ。

 祐斗の役割は『騎士(ナイト)』、特性はスピード。『騎士』となった者は速度が増すの」

リアスの説明が終わると、木場はいつの間にか持っていた西洋剣らしきものを握り、そのままの速さではぐれ悪魔の両腕を切断した。
 すると、両腕を切断されたはぐれ悪魔は悲鳴を上げるが、下に小さな影に気付く。
 はぐれ悪魔の足元には小猫がいた。
 
「次は小猫。あの子は『戦車(ルーク)』。戦車の特性ーーー」

「小虫めぇぇぇぇぇ!」

とはぐれ悪魔は小猫を踏み潰す。
だが、突如としてはぐれ悪魔の足が僅か(わずか)に浮いた。
 潰しきれてないな、あれ。
 そして、はぐれ悪魔の足は徐々に少しずつ小猫に持ち上げられーーー

「『戦車』の特性はシンプル。馬鹿げた力。そして、屈強なまでの防御力。」

小猫によって、はぐれ悪魔は足を退かされ、

「・・・吹っ飛べ」

小猫が空高くジャンプし、はぐれ悪魔の腹部に拳を叩き込む。
 要は頑丈な身体に純粋な馬鹿力ってwーーーと、あぶねー。

「・・・鯉判先輩、避けないで下さい。」

と無表情で俺に拳を繰り出す。
いや〜あぶないあぶない。あんな馬鹿力のこもった力で殴られたら只じゃすまねぇかもな。

「おいおい、なにするんだい。」

「・・・何か鯉判先輩に悪口言われた気がします。」

「おいおい、そいつぁ濡れ衣だぜ?小猫。」

「・・・そうですか。なら良いですが・・・。」

と小猫は言うと拳を収めた。

「お前、意外と暴力魔だなーーーっとと、あぶねー。」

と再び小猫が攻撃してきたので避けまくる。
 そして、俺達が遊んでいると、朱乃がはぐれ悪魔の前に来て「あらあら」と笑っていた。
 その笑顔は何故か恐ろしげがあった。
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