GINTAMA.
□憎たらしい口
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「そんなこと無いでさァ。むしろ土方さんの方が貰いますぜィ。」
「でも沖田さんも貰えるんじゃ…?」
「…まぁ、貰えまさァ…。」
嘘ではない。毎年毎年この日にはチョコチョコって…あんまり今日が好きな日ではない。
「そうなの…まぁ、沖田さんって顔がいいから貰えるわよねぇ…」
「別に自分が好きじゃねェ人からチョコとか貰っても嬉しくない…」
「じゃあ沖田さんに本命って居るの?」
「え…。」
また意外なことを聞かれて思考が停止しそうになってしまった。
俺は適当に
「…別に居ないでさァ。」
そうそっけなく答えた。
それでバレンタインの話は終わり。
姐さんとはそれから話をしたりした。
「あァ…ちょっと眠くなって来やしたァ…」
「あら、仮眠でもとる?」
「そうですねィ…暫く寝まさァ。」
俺はアイマスクを出して頭に付け、ベンチに
寝っ転がった。
「じゃあ私もおいとまするわ。」
俺が眠りに堕ちた頃には姐さんは去っていった。