GINTAMA.
□憎たらしい口
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「ん……」
暫く寝て起きてみると、もう夕方になっていた。
「ちょっと寝過ぎたかねィ…」
俺は帰ろうと体を起こした。
すると俺の腹の上に何か乗っていた。
「…?何だァこれ……」
手にとってみると甘い匂いがした。
「チョコレート…?」
それはハートの形をした箱。中にチョコレートが入っているようだ。
それと上に挟んであるほんの小さな置き手紙。
『沖田さんへ。
正直料理が苦手で義理だけど、私からの
バレンタインチョコ。是非食べてみて。
志村妙』
「…何だ義理かィ。」
俺は少し後悔した。姐さんに本命が居るかと聞かれた時なんで姐さんと答えれなかったのか、と。
俺はチョコを食べながらほんのり感じた甘さをしばらく堪能していた。
今度あんなことを聞かれた時はこの「憎たらしい口」じゃなく、「正直者の口」で答えなきゃな。
END