私と僕から君達へ
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私は今、眼鏡をかけた女の人に連れられて
水洗い場に来ていた。
目の前で転んだ……。
うわ、恥ずかしいなんて思いながら
擦りむいた膝を洗う。
「大丈夫ですか?」
心配そうに眉を下げ、私の顔を覗く。
「ん、しょっちゅう転ぶし大丈夫です。」
「…………ドジなんですね…、私もよく迷子になったりするんですー(苦笑)」
若干、私と同じ香りがする。
この人……。
同じ属性だ、ドジだ…。
「………………」
「あの、なにか私の顔に…ついてます?」
「あ、なんでもないです。」
うわ、思いっきりジーっと見ちゃった…変な子って思われてないかな…。
すると、女の人が私をみて思い出したようにいう。
「そういえば、ここは高校のテニス部の試合です、よね?
お兄さんか誰かの応援ですか…?」
「まぁ、応援ではありますけど…マネージャーの仕事してたんです…。」
「………………………え?中学生じゃ…?」
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「中学生じゃないです!高校一年です!」
「えぇっ!?同い年!!?」
「えぇぇ!!?」
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