time limit
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なにも知らない君が隣で私に微笑む。
そんな微笑みに私は背く行為をするでしょう…
そしたら、君はなんて言うのかな?
そうだ、
「あ、それって祐希の好きな新刊だよね」
「んー、ほんとだ。もう出たんだね…。」
「みたいだねぇ…買う?」
「今、新刊買うお金ないからいい」
「だから私、クレープ自分で買うっていったのに」
隣を歩く祐希は「だって〜」とうだうだしてる。
あれから何年だろう…、
出会ったのが私が高1、祐希は高3。
じゃあもうかれこれ3年の付き合いなのか…。
「ゆりあ〜?」
「あ、ごめん、何?」
「新刊また今度買う、だから帰ろ?」
「はいはーい」
ねぇ、祐希。
許してね?私は多分、君を裏切るから…。
そうだ、これはただの偽善
裏切る私に制裁が下ればいい。