time limit
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ごめんね…ごめんね…
なにも言わず離れる私を許して…
さよなら、
「別れよっか、って冗談…じゃないよね?」
「うん、冗談じゃない…」
「……」
顔をあげられない、祐希の顔が見られない。
「オレがゆりあと別れたらゆりあはずっと笑ってくれる?」
「わら、…え、……る…」
「嘘つき。じゃあなんでゆりあ、そんなに泣きそうな顔してるの?」
「っ、」
泣きそうな顔になって当たり前だよ、だってほんとは別れたくないもん。
ずっと一緒にいたいもん
さよならなんてやだ。
「ゆりあ?」
「…、」
「……。ゆりあ、オレと別れたらずっと笑ってて?泣かないで?」
「…ぇ?」
「ゆりあがずっと笑ってくれるなら別れる。………約束できる?」
「でき、る……。」
祐希が私に微笑んでまた、頭を撫でる。
「約束だからね?泣いたらまたゆりあのとこ行ってちゅーするからね」
「泣かないもん、泣いても祐希が来られない場所に行くからっ」
「大丈夫だよ、ゆりあがどんなとこいっても祐希くんパワーでなんとかなるからー」
「来年21才になる人の台詞じゃないね、それ」
クスッと笑って私達はすっかり暗くなった夜道を歩いていった。
さよなら、大好きです
二度と会えなくても大好きな人…