time limit

□4
1ページ/1ページ








ごめんね…ごめんね…


なにも言わず離れる私を許して…








さよなら、










「別れよっか、って冗談…じゃないよね?」


「うん、冗談じゃない…」


「……」





顔をあげられない、祐希の顔が見られない。








「オレがゆりあと別れたらゆりあはずっと笑ってくれる?」


「わら、…え、……る…」


「嘘つき。じゃあなんでゆりあ、そんなに泣きそうな顔してるの?」


「っ、」





泣きそうな顔になって当たり前だよ、だってほんとは別れたくないもん。




ずっと一緒にいたいもん


さよならなんてやだ。






「ゆりあ?」


「…、」


「……。ゆりあ、オレと別れたらずっと笑ってて?泣かないで?」


「…ぇ?」


「ゆりあがずっと笑ってくれるなら別れる。………約束できる?」


「でき、る……。」








祐希が私に微笑んでまた、頭を撫でる。








「約束だからね?泣いたらまたゆりあのとこ行ってちゅーするからね」


「泣かないもん、泣いても祐希が来られない場所に行くからっ」


「大丈夫だよ、ゆりあがどんなとこいっても祐希くんパワーでなんとかなるからー」


「来年21才になる人の台詞じゃないね、それ」









クスッと笑って私達はすっかり暗くなった夜道を歩いていった。











さよなら、大好きです






二度と会えなくても大好きな人…
















[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ