*本編*【立海】

□-第5章-
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ついに、関東大会が始まった。



我が立海は昨年の優勝校である為、シード校となっており、試合は実質2回戦から参戦である。



よって本日は開会式のみであった。


長く退屈な開会式が終わりその帰り道、ジャッカルは隣を歩く仁王にひそひそと話しかけた。



ジャッカル「おい、仁王…」


仁王「なんじゃ?」


ジャッカル「……あのブン太とマネージャーなんだが…今日、様子がおかしくないか?」



仁王「その根拠は?」


ジャッカル「ああ、ブン太のガムの消費量がおかしいんだ。あいつ、今日はまだ1本も食べきってないんだぜ?本来だと、この時間は3本目に突入しているはずなのに…それに、柿原だっていつもはボーッとしているくせに、今日はやたらテキパキしてるし…」


そこまで見ているのかと、彼の観察力の鋭さに仁王は舌を巻いた。


さすがは、テニス部1の苦労人である。



ただ、2人の間に何があったのかは具体的には分かってはいないだろう。



仁王「…まっ、あれじゃ。2人の間に何かがあったとしても俺達が出来ることは、ただ見守っとくだけじゃ。」


そう言う仁王の顔は心なしか楽しそうだ。


そうか…とジャッカルは前を歩いている相方を見やる。



――…しばらくは、俺の負担が大きくなりそうだな――


言わば、丸井の世話役といっても過言ではないジャッカルは、少々憂鬱な気分になりそっとため息をついた。




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