*本編*【立海】
□-最終章-*END2*
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柳生「柿原さん、顔色が悪いようですが、体調がすぐれないのでは?」
「あ、ううん。平気だよ〜!ありがとう、柳生君。」
柳生「ならいいですが、無理はなさらないで下さいね。」
うん、と笑顔で頷いてから梓は再び前に向き直った。
……嘘つけ。
本当は昨日の夜寝ていないんだろぃ?
無理してるのバレバレだっての。
丸井の脳裏に昨日の病室での光景が思い出される。
そりゃ、好きな人が生きるか死ぬかの手術するのに、平然といられる奴なんかいねーよな。
丸井は再び、梓をそっと見つめた。
彼女は今何を考えているのだろうか。
自分のことなど、今の彼女の中には1ミリ足りともないのだろう。
こんな状況の中で、邪な考えをしてしまう自分もどうかと思うけど……
ふと、肩に手が置かれた。
見ると、今まで窓の景色を眺めていた仁王がこちらを見て、何か言いたげにしていた。
お前の言いたいことは分かるよ、仁王。
そっと、目を閉じ今まで考えていた邪念を追い出す。
今は手術と決勝戦に集中!!
仁王にだけ見えるように、丸井は小さく親指を立てる。
それを見た仁王も、僅かに口元を緩め#同じように親指を立てた。
今まで色々ありがとうな。
今度なんか奢るか、仁王に。
ジャッカルが。
…