ザ☆ドラえもんズ

□天気予報
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放課後、いざ帰ろうと思い昇降口を出ると、頭の上にポツリと何かが当たったような感じがした。


「え…」



まさか、と嫌な予感がして空を見上げると、先程までの青空が嘘だったかのように黒い雨雲が広がっていた。

それを認識すると同時に、ポツリポツリと降っていた水が強さを増す。



「ぎ…っ、ぎょぇぇぇえっ! あっ雨であ〜る〜っ! 天気予報では、今日は晴れのハズっ…」



いきなりの雨のせいで一瞬頭が真っ白になり、1人でいるにも関わらず大きな声で独り言を言ってしまう。



『今日は1日、気持ちのよい晴天です』と、笑顔で言っていたお天気アナウンサーや天気予報士を少し恨む。

その言葉を信じて我輩、今日は傘を持って来なかったのに!





「…ふぅ…」



天気予報士を恨んでいても仕方がないので、昇降口の中に入って雨が止むのを待つことにする。


普段なら、傘を忘れてしまった日には仲間たちが自分を傘に入れてくれるのだが、今日に限って放課後に先生に呼び出され、みんなに先に帰ってもらってしまった。



校庭の方からは、野球部やテニス部といった外の部活の人々が、解散の準備をする声が聞こえてくる。

急な雨のせいで練習が続行不能になってしまったのだろう。







「あれぇ、ドラメッド〜?」



片付けをする運動部の声や、微かに聞こえてくる吹奏楽部の演奏に何気なく耳を傾けていると、不意に後ろからら聞き慣れた声で名前を呼ばれた。


後ろを振り向くと声の主は、ゴムで縛って上に持ち上げた緑色の髪の前髪をピョコピョコ揺らしながら 、片腕にサッカーボールを抱えて笑顔でこちらを見ていた。
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