ザ☆ドラえもんズ

□同体異心
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意識が戻った時に最初に目にしたのは、文字通り吹っ飛んでいく他クラスの生徒。

ハッとしてまわりを見渡せば、ざわざわとざわめいている見知らぬ生徒達が怯えたような目でこの光景を、いや、自分の方を見ていた。

そんな人々の視線と、人だかりの中心に自分が居るのだと分かると、ドラニコフは「僕が、この人を殴ったのか…」と自覚し、吹っ飛んで気絶している男子生徒を見る。



まただ…。

ドラニコフは度々、ふと意識が途切れることがある。

その中でも極稀だが、意識が戻ると今のように、自分が人を殴ったというような状況になっている。

初めの頃は何がなんだか分からなかったが、自分が意識を手放している間、自分が何かしているのかと仲間達に聞いたところ、戸惑いながら答えてくれたことがあった。


いきなり、タガが外れたように暴れる。
普段は絶対に発することのない暴言を口にする。


他にもいろいろしでかしているようだが、聞く限り良いものではなかった。


その頃から、ドラニコフは自分の中のもう1人の存在に気がついた。



争いを好まない自分と、争いを好んでいるであろうもう1人の自分。



こう何度も意識が途切れることが続くと、さすがに慣れてくる。

それと同時に、ある思いが込み上げてくる。


ーー本当の僕は、どっちなんだろう。




そう思うと同時に、再び視界が暗くなり意識が遠退くのが分かった。
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