ザ☆ドラえもんズ

□彼女と思い出
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『キッド! ねぇキッドっ!! いい加減起きてっ! お腹空いたでしょ?』


ベッドで寝ている俺に向かって、大きい声でそう言う女。


『ん〜…俺もう食べられない……って、あ?』

『あっ、キッドやぁっと起きたのね! 相変わらず、変な寝言言ってたわよ。そんな所もかわいいけど!』


まだ頭が覚醒しきってないまま声のする方を見ると、ニコニコと子供のように笑っているその女と目が合う。


『おいキャサリン…。毎週日曜日になると俺の部屋に勝手に入って、俺のこと起こすのやめてくれよ。せっかく気持ちよく寝てんのに』

『そんなこと言ってあなた、私が起こしてあげないと夕方まで寝てるんじゃないの?』

『さすがにそこまで寝ねぇよ。誰かさんじゃあるまいし』


言いながら、赤い髪の友人を頭に思い浮かべる。


『ふーん?でも、早く起きるに越したことはないでしょ?』


相変わらずニコニコしながら、目の前の女、キャサリンはそういい放つ。



キャサリンは俺とは別の学校に通ってる、どっかいいとこのお嬢さんだ。
歳は俺より1つ上だから、学年的には中学2年とかだと思う。

そんな彼女は、毎週日曜日になるとわざわざ寮にある俺の部屋まで起こしにやってくる。
本来関係者以外立ち入り禁止なはずの寮に、何故入って来れたのかと前に聞いたら、寮の管理人さんと仲良くなって入れてもらったと言っていた。

キャサリンは人見知りせず誰にでも笑顔で接する性格だから、あの厳しい管理人と仲良くなったと聞いてもあまり驚かなかったが、だからって外部の人間を入れるか普通…。



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