ザ☆ドラえもんズ

□天気予報
2ページ/5ページ


「ド…っ、ドラリーニョ!?」


声をかけられたドラメッドは、ボールを持った声の主、ドラリーニョの姿を見ると驚いたように目を丸くした。


ドラメッドは、他の仲間達とともにドラリーニョも帰っていると思っていたからだ。



「ドラリーニョ! お主、皆と一緒に寮に帰ったはずでは!?」


すぐに、浮かんだ疑問を相手に投げ掛ける。


するとドラリーニョは、いつものような笑顔で首を傾けながら、


「うーん、その筈だったんだけどねぇ。なんか今日はサッカー部の人数が足りなくなっちゃったからって、助っ人お願いされちゃって〜!」


と、ニコニコ笑いながら答えた。



まぁ、基本的に『ボールは友達』のドラリーニョのことだ。
サッカー部員達も、彼なら助っ人を頼んでも断ることはないと思って誘い、やはりドラリーニョも快く引き受けたというところか。



「急に雨が降ってきてサッカー中断することになっちゃったから、帰ろうと思ったら、ドラメッドがいるんだもん! びっくりしちゃったよ〜」


そう言って相変わらずニコニコ笑うドラリーニョの台詞の中にある"雨"という単語を聞いて、どうしたものかと再び悩んでしまう。


「…? ドラメッド??」


そんなドラメッドの様子に気がついたのか、不思議そうな顔でドラリーニョが顔を覗きこんでくる。


「いや…、こんな雨なのに傘を持って来ていないので、どうやって帰ろうか悩んでいたのであ〜るよ…」


困ったように笑いながら、覗きこんでくるドラリーニョの頭を撫でそう答える。



雨は、相変わらず止む気配がしない。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ