ザ☆ドラえもんズ
□天気予報
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「ド…っ、ドラリーニョ!?」
声をかけられたドラメッドは、ボールを持った声の主、ドラリーニョの姿を見ると驚いたように目を丸くした。
ドラメッドは、他の仲間達とともにドラリーニョも帰っていると思っていたからだ。
「ドラリーニョ! お主、皆と一緒に寮に帰ったはずでは!?」
すぐに、浮かんだ疑問を相手に投げ掛ける。
するとドラリーニョは、いつものような笑顔で首を傾けながら、
「うーん、その筈だったんだけどねぇ。なんか今日はサッカー部の人数が足りなくなっちゃったからって、助っ人お願いされちゃって〜!」
と、ニコニコ笑いながら答えた。
まぁ、基本的に『ボールは友達』のドラリーニョのことだ。
サッカー部員達も、彼なら助っ人を頼んでも断ることはないと思って誘い、やはりドラリーニョも快く引き受けたというところか。
「急に雨が降ってきてサッカー中断することになっちゃったから、帰ろうと思ったら、ドラメッドがいるんだもん! びっくりしちゃったよ〜」
そう言って相変わらずニコニコ笑うドラリーニョの台詞の中にある"雨"という単語を聞いて、どうしたものかと再び悩んでしまう。
「…? ドラメッド??」
そんなドラメッドの様子に気がついたのか、不思議そうな顔でドラリーニョが顔を覗きこんでくる。
「いや…、こんな雨なのに傘を持って来ていないので、どうやって帰ろうか悩んでいたのであ〜るよ…」
困ったように笑いながら、覗きこんでくるドラリーニョの頭を撫でそう答える。
雨は、相変わらず止む気配がしない。