テニスの王子様【長編】

□第4話
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「自分は、今自分に出来ることをやればええんやで」


そんなアドバイスを忍足さんから受けた私は

それから一晩中、それは何かと考えていた―――



今、私に出来ること…


いま、わたしに、出来ること……



「んー、やっぱり…」



どんなに考えても、結局ひとつしか思い浮かばなかった。


今、私に出来ること

それは、マネージャーとして、全力でサポートさせて頂くこと…だと―――












それから、2日後―

土曜日がオフの分、日曜日は朝から部活があったテニス部。

勿論、マネージャーも一緒になって、朝から来ていた。



「お疲れ様です!皆さん!!」


「ぁ、球拾い手伝いましょうかー!?」


「わわっ、ごめんなさい!!」



「っ、朝からよく働くなー、○○」



2回目の休憩時。

いつものように、向日さんにタオルとボトルを持って行けば、受け取りざまにそんな事を言われた。



「あはは、それは皆さんも同じですよっ。朝から練習お疲れ様ですっ」


「いや…○○よりではねぇと思うけど」


「そんな事は―ぁ、忍足さーん!」



ふと、忍足さんの姿が向日さんの後ろに見えたので、私は向日さんに一礼すると、そのまま忍足さんの元まで走った。





「忍足さん、練習お疲れ様ですっ」


「おお、悪いなぁ。――にしても、今日は一段と頑張っとるやん」


「はい!今、自分に出来る事と言えば、一生懸命皆さんのサポートをさせて頂くこと!くらいですからっ」


「ああ、なるほどな…やけど、あんま頑張り過ぎたら―」


「あ!宍戸さんと滝さんにも配らないとっ。では失礼します!」


「え、あ、ああ…」



何となく、忍足さんから送られる視線を気にしながらも、
私は急いで宍戸さんと滝さんの元に急ぎ、そして、タオルとボトルを無事に配り終わらせた。



ふぅ…あと5分もしたら、また回収しださないと……


…ぁ、そう言えば準レギュラーの方は、もう配り終えたのかな?

――急がないと、5分経っちゃう…!!



そうして忙しなく動いていれば、気付けばお昼を回り―

私は、午前では最後のボトル(とタオル)回収をしていた――
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