テニスの王子様【羽哉】
□スキすき好き
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「好きやっ、○○!俺と付き合うてくれ!!」
「っ…、」
またか…。
そん時は、はっきり言うてうんざりしてたから、ついそんな事を思てしもた。
ここ1週間
私は、この人―一氏ユウジ君に、幾度と無く告白された。
それはもうっ…多い時は1日3回も。
やけど、正直、私はこの人には興味が無いって言うか…。
とにかく、何度告白されても、私の答えは―
「ごめん、一氏君…っ。」
「そっ、そーか…っやけど、俺はまだまだ諦めへんで!
○○が俺の事、好きになるまで何べんでも言い続けたる!!」
「…………。」
この言葉も、何べん聞いた事やろうか…。
こんだけ振られても尚、弱音さえも吐かん一氏君は、本間に凄いと思う。
やけど私には、それが理解出来んわけで……っ
「なんで…、」
「ん?」
「なんで…そこまでして私に?」
「なんでてっ…そんなん、好きやからに決まっとるやろっ。」
ぇ…
「っちゅーか、そんな当たり前の事聞くなやっ。」
「っ、ごめん…。」
ぁ…つい、謝ってもうた。
「あっ…ほな、また明日!」
「……部活、頑張れ。」
「!お、おう!」
そう、嬉しそうに頷いて、
教室から出て行った一氏君を待ち構えて、窓の外に目をやる。
――にしても、吃驚したなぁ…。
あんなハッキリ言うんやもんっ……なんか、
「…ちょっと、キたかも...」
外からは、一氏君の小春さんの名を呼ぶ声が響いてきた――