MainーNarutoー

□ケンカのあとは
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澄み渡る蒼い空。
眩しい太陽。

1羽の白い鳥。

オイラは何処へ行くでもなく、果てしない空を漂う。

オイラは何してんだろ?

きっかけは些細な言い合いから。
それが大きな喧嘩になって…頭に血が上って飛び出してきた。

今何時かな?
空に飛び出してから随分経つ。

「大体、旦那がオイラの芸術をバカにするから…うん。」

思い出したらまた腹が立ってきた。
同時にお腹が空いてる事にも気付いた。

「鬼鮫の飯食べたかったな…うん」

今日は暁に臨時収入が入ったとかでいつもより豪勢にすると言っていた。
でもノコノコ戻るのは癪なのだ。

「もう戻らねーからな!うん!!」

そう言って飛び出して来たからにはお腹が空いたなんて理由で帰る訳には行かない。

「あーあ…それもこれも全部旦那のせいだ!!」

空に向かってさ叫ぶ。

澄んだ空のお陰か少しスッキリする。

ちょっと休もう。

小高い丘に降り立つ。

それにしても良い天気だな…。

また空を見上げる。

美しいって思うモノは全て破壊してきたけど、壊せないモノもある。

旦那と一緒だな。

壊したいけど壊せない。

だって、ずっと一緒に…旦那の側に居たいから。

「旦那…何してるかな?」

って何考えてんだ?!

ケンカした相手にもう会いたいって思ってしまった。

これだから餓鬼扱いされるんだ。

暫くは帰らないって決めたんだからしっかりしろ!うん!!

寂しいなんて思わない。
自分に言い聞かせる。


キレイな空に優しい風が吹いて心地良い。
気温も丁度良い暖かさで眠気に誘われる。

デイダラは近くに生えていた木に背中を預けて「少しだけ」と眠り始めた。
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