MainーNarutoー

□歪んだ愛2
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鏡に映るオイラは悲しそう。
今にも泣き出してしまいそうな顔をしてる。

でも現実に居るオイラは簡単には泣かない。

泣くのはいつもサソリの旦那に抱かれている時。

我慢しても、しきれないほど辛い。

心も体も。

鏡に映るオイラの体は傷やアザだらけ。

でも『ヤメテ』とは言わない。

だって、それが旦那の愛情表現だから。

今夜も旦那に抱かれる。

毒で体が痺れて動けないのに、更に手錠までかけてくる。

酷い苦痛に自然と涙が溢れて止まらない。
でもオイラは幸福なんだ。

逆に愛されてるって思う。うん。

誰かに話したら狂ってるって言われるかな?

痛みの後には一気に快楽が押し寄せ、デイダラは白濁の液を撒き散らした。

激しい疲労感と痛みに瞼がゆっくり閉じる。

「デイダラ愛してる」

嗚呼…その言葉だけで心が満たされる。

サソリからの優しい口付けで深い眠りについた。

目を覚ますと体は拭かれており、周りもキレイに片付いていた。

まるで何事もなかったかの様に。

ベッドから出て鏡の前に立つ。

体に残る新しい傷痕は昨日の情事を思い出させた。

泣きたくなるのを堪えていると、扉のノック音がした。

コンコンー

返事を待たずに部屋へ入ってくるのはオイラを傷だらけにさせる男。

「やっと起きたか…」

サソリの旦那はオイラを優しく抱き締め、傷に触れる。

「すまない…また傷つけちまった」

「でも分かってくれ…俺はお前を愛しているんだ…」

そう言って傷痕にキスをするサソリ。

とても優しい。ドン底からオイラを救ってくれる。

だから思っちまう。

「オイラも愛してる」

旦那にはオイラが必要なんだって。

だから今夜も抱かれる。

狂ってるって言われても構わない。

もう誰にも止められない。

心と躰が壊れるその日までー


オイラが本当に壊れたら旦那は愛してくれるかな?
そのまま人傀儡にされそうだ。
それもいいか。うん。

なんて考える自分は相当イカれてるー
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