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□祝☆初のお宅訪問
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奥村くんと付き合い始めて3ヶ月。
メフィストは悩んでいた。

手を繋ぎ、キスをするまでに時間は掛からなかった。

問題はその次なのだ。

悪魔は欲に忠実な生き物。
普通ならすぐにでも燐の身体を頂きたい所だが、そうもいかない。

本気で愛した人なのだ。
無理に抱いて壊したくない。
其処までメフィストの中で燐は特別な存在だった。

「しかし…これは流石に…」

拷問です(泣)

メフィストの隣には尻尾をパタパタと振り、楽しそうにゲームをしている燐が居た。

事の発端は放課後まで遡る。
メフィストはいつもの様に理事長室で仕事をしていた。
其処へ勢いよく扉が開く。

「なぁなぁ!お前ん家、最新のゲーム樹置いてあるんだよなぁ?!」

「はぁ。いきなり来たかと思えば…」

今日の最初の会話がゲームですか。

「どーなんだよ?」

「ありますけど、それが…」

「じゃあさ!今日、お前ん家行っていい?!」

「は?」

そして今に至る訳である。
しかも明日は休日。
燐は泊まるつもりで荷物も持って来ている。
これでは「帰りなさい」とも言えない。

果たして明日まで我慢できるだろうか。

横目で燐を伺う。
制服の第二ボタンまで開けている為、鎖骨が露わになっている。
なんて無防備な姿。

(我慢できる自信がないっ…!!)

思わず口元を抑え、燐の胸元から視線を外す。

「どうかしたか?」

様子がおかしいのを心配して燐が覗き込んでくる。
正直、近付かないで欲しい。

「な、何でもありません。それより!お腹空いてないですか?」

「そういえば、腹減ったぁー!」

不自然過ぎたかと思ったが、燐の少し弱い脳は食事に切り替わってくれた。
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