MainーNarutoー

□あ、枝毛。
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「ちょ、おまっ!髪見せてみろ!」

「痛ッ!!引っ張んな!」

デイダラの髪を掴み良く眺めてみる。

「やっぱり…傷んでやがる」

「別にいーじゃん。うん」

「良くねぇんだよ糞髷がぁ!!そこに座れぇぇぇ!!!」

「ハイッ!!」

サソリの半端ないキレ具合に空いている椅子にすかさず座る。

「ドライヤーはどこだッ?!」

「旦那恐い…ドライヤーなんて置いてない…うん」

「チッ!そこで大人しく待ってろ!!」

サソリは扉を蹴破って自分の部屋に戻るとドライヤーを掴んで来た。

「(早ッ!!)」

「さぁ始めるぞ」

温かい風がデイダラの髪を規則正しく揺らす。

「上から下にかけて乾かすんだ」

「うん…何か気持ちいいな」

「自分の髪をもっと労れよ」

「なぁ、なんでそんなにオイラの髪にこだわるんだ?」

「キレイなお前は、髪の毛の先までキレイなままにしておきたい。俺はお前の隅々まで好きなんだ…」

だからちゃんと整えろ、と言って頭を撫でたらデイダラは嬉しそうに頷いた。

「でも毎日乾かすのメンドイなぁーうん。」

「俺が乾かしてやる。」

そう言った事を少し後悔した。

「じゃあ旦那と毎日風呂入れるんだな!?」

「…しょうがねぇな」

やったー!と喜ぶデイダラに俺は仕方なく了承した。

「髪の毛だけじゃなく体の隅々までキレイにしたやるよ」

耳元で囁くと顔は見えないがきっと真っ赤になっているのだろう。

「いや、それは遠慮しとく。うん」

ククク、もう遅い。

美しいお前を毎日綺麗にしてやる。

そして眺めながら思うだろう。

嗚呼…芸術だ、と。



ーってか本はいいのか?うん。

ーもういい。一生出てこなそうだから。ちなみに、明日この部屋掃除するぞ。

ーげぇっ!

ーぁあ?!文句あんのか?!

ーいいえ!

綺麗好きにも程がある。
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