彼の背中を越す日まで

□【一幕】あの人に出会うまで
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お店に行っても、中々物を売ってもらえなかった
その為、ほとんど食料は外から調達してきた
狩りにでるのは私
父と母は、やっと見つけれた仕事に没頭

他の皆は、食料が満足に食べられないことから、衰弱して死んでいった

そして私は今日も狩りにでかけていた
毎日、里の外で獲物と対峙することで、周りの子供達より幾分忍術はうまくなっていた
今回の獲物を捕まえて、ボロイ借家に帰った

扉に手をかけ一呼吸する
これがいつもの癖だった
もし、中で前のように家族が死んでいたら...
そんなことを考えるようになっていた

そしていつも通りに扉を開く


『ただいまー...』


部屋の中は真っ暗だった
嫌な予感が全身に広がり冷や汗が背中を伝った
足早にリビングへ向かったその先で見たのは





母と父が、リビングの机に突っ伏している様だった
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