暁の日常崩し隊

□急な展開にご注意を。
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ある日、アジトに居るのが暇なもんで、そこら辺の隠れ里に散歩に出ていたときに、里の入口付近で一人の餓鬼にあった

洋装は汚く、所々に土や埃が付着していて、髪の毛ぼさぼさで、コイツ生きてんのかってくらい虚ろな目で空見上げてたってのを覚えてる

気分的に気になったから、話しかけてみることにした


「おい、そこのお前。何してんだよ、うん?」


すると、そいつはゆっくりとした動作でオイラの方を向いた


『...あなた...は...?』

「ただの通りすがり?うん。」

『そう...』

「何してんだよこんなところで、うん」

『特にこれといっては...』


と言って俯く目の前のそいつ


「お前って何歳くらい?」

『...16..?』

「なんで"?"が付くんだよ、うん。俺は18」

「へぇ...」


特に興味無さげに頷いて「じゃあ...」と言って立ち去ろうとするそいつの手首を衝動的に掴んで止めた

こんな奴、ほっとけばよかったのに
けど衝動的にも止めたのは、こいつのことが気になったからだと思う


「ちょっ待て待て!話は終わってねぇだろ、うんっ」

『...手』

「え?あ、あぁ...すまねぇ..」

「そうじゃなくて...私なんかの腕掴んだら汚いと思うけど..」


正直いって確かに汚い
けど離そうなんて思わなかった


思えなかった
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