彼の背中を越す日まで
□【三幕】同居人
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「で、なまえちゃんの部屋なんだけど」
『廊下の地べたでもいいです』
「いやそれはないだろ、うん..俺んとこでよければって言いてぇけど、部屋小さいからな...」
「実はもう決まってるんだっ!」
『え。』
「サソリ君の所ね!」
「は?なんで俺んとこなんだよ詳しく説明しやがれ」
「ほら、サソリ君がなまえちゃんを連れて帰るまえに俺に言ったでしょ?部屋大きくしろって」
「それがなんだ」
「俺の力で二倍に大きくしてあげたんだ。つまり、皆より部屋大きいし、ふたりぶんは充分いけるかなって思って!」
あの人の所か
悪い人ではない気がする、ような気がするけど...
なんだかなぁ...
「俺は部屋を広々と使いたいからでかくしろっつったんだぜ?意味無くなっちまったじゃねえかよ、あぁ?」
「ささささサソリ君怖い顔してると皆逃げてくよっ!!」
「...殺されてぇか?」
「滅相モナイデス。」
「ふん。..まぁいい、付いてこいなまえ」
『あ、はいっ』