足掻け、
□私と親友
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ギイイッ
……おー、清々しい。
屋上が解放してある学校ってレアだよね。誰かやらかしたらどうするつもりだろ…。まあ、そんな人いないか!
ギイイッ
「あ!悠梨さん!」
誰かが入ってきたと思ったら、聞き覚えのあるキュートな声が。
「おー綱吉くん。さっきぶり!」
綱吉くんも屋上に食べに来たらしい。
「悠梨さん、いつもどこで食べてるんですか?」
一緒に食べてると、綱吉くんから話しかけてくれた。
今まで話題探してた自分が恥ずかしいわチクショウ。
「いつもは応接室だよ。屋上は初めてなんだ」
「おっ応接室!?こ、怖くないんですか?ひ、雲雀さんとか…」
「もちろん。根はけっこう性格いいしね」
「そ…そうなんですか…。」
「うん!」
納得いかなそうな綱吉くんに笑いかけると、すぐ目を逸らされた。
…照れてるって事にしておこう。ポジティブじゃなきゃ人生腐る。
「あー美味しかった!…さすがは我が弟。ハンバーグ絶妙だぜ」
「悠梨さん、弟いるんですか?」
「うん。すっごい可愛いんだよ」
「……へえ…。いいなあ…」
「ん、綱吉くん弟欲しかった?」
「…いや、そっちじゃなくて…。俺……悠梨さんみたいなお姉ちゃん欲しかったなって…そしたらこんな俺でも……って!!何言ってんだろう本当に!」
「………ありがと。嬉しいよ」
「!!…じゃ、じゃあまた!」
バタバタバタ。
光の速さで帰っていった。…耳を真っ赤にさせながら。
やっぱ可愛い…。それにしても、
恭弥もそう思ってくれてるといいな……。
ニヤニヤしながら階段を降りて、応接室に向かおうとしたけど時間なかったからやめた。