足掻け、
□運命
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いやあ、凄まじかった。
それはもう、凄まじかった。
昼休み、弁当を持ちながら2年生の階に来てみたけど……
いやあ、すごい人。
9割女子だし。
てゆーか京子ちゃん同じクラスじゃん!大変そー。
「ちょっと失礼しまーす。すいません、通して」
人混みをかきわけ、やっとの思いで教室の前についた。
「いたいた京子ちゃん!ちょっと話せる?」
「きゃあっ悠梨ちゃん!…うん、もちろん!」
パタパタと駆け寄ってくれた。
うひゃー可愛いこと!
あの廊下じゃとてもじゃないけど話す場所がないので、屋上に移動した。
「で、悠梨ちゃん、聞きたいことって…もしかして、昨日の転校生の事?」
首を傾げながら聞いてくる女子力の塊の京子ちゃん。
ず、図星ついてきやがった!
「う、うん。どーゆー人なの?」
「銀髪で煙草依存症で…転校初日沢田くんを蹴ってたのに今日の朝"じゅーだいめーvV"ってハート撒き散らしてた沢田くん中毒者…ってところかな?」
な、…なんだと!
えっとねー、とかわいく切り出した後にこの毒舌?…どうしたんだこの子。大丈夫か。
というか、やっぱりろくな奴じゃないんだな彼。
「そっか…じゃあ私ここでご飯食べるから!ごめんね、わざわざ呼び出して」
「わかった!大丈夫だよ、またお喋りしようね!」
手を振りながら見送った。
ああ、妹にしたい……
弁当箱を開けると、後ろからギイッと音がした。
「あっ…悠梨さん!」
あれ、デジャヴ。
「やあやあ綱吉くん久しぶり。…と、今日はデートかい?」
綱吉くんともう1人だった。
あれ…銀髪。しかも…綱吉くんにベッタリ。
ってことは、こいつが……
「デートじゃないです。俺そんな趣味じゃないです。…昨日転校してきた、ご「運命だ!」…は?」
私でも綱吉くんでもない声。奴か
「運命か!?そうか、運命だ…!これが運命……そうなのか……」
1人でキラキラ…いや、ギラギラした目でぶつぶつ言う彼は本当に危ない人なのかもしれない。
「綱吉くん。頭打ったの、この子」
「いや。獄寺くん、どうしたの」
なんか綱吉くんも冷静だし。逆に怖いよ。目が濁ってらっしゃるよ
「お前、名前は!?」
がしっ
「!?…ゆ、悠梨…」
「そうか悠梨か!俺は獄寺隼人だ。隼人でいい」
「は、はあ…」
「それで、悠梨には彼氏とか…「獄寺くん。…迷惑、だから。」はっ!すみません十代目!恥ずかしい所をお見せしてしまって」
……なんだコイツあああ!!
もはや不審者でしょ!
綱吉くんにペコペコしてるし。綱吉くん困ってるし。でもいつものユルさがないし。……なんか…
「私邪魔だね。どうぞ楽しんで」
雲雀悠梨の消失、なんちって
待ってえええ!という悲痛な叫びが聞こえたけど……無視だ無視。