足掻け、
□もし
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もし、僕が悠梨の弟じゃなかったら。僕は彼女のどんなポジションについているんだろう。
たまに考えてしまう、もしもの話。
僕は今までずっと悠梨と一緒だった。風呂に入るのも寝るのも、何もかも一緒だった。
成長していく中で、離ればなれになることを望んだ時期もあった。
でも、結局は今この瞬間まで姉弟でやってこれている。
悠梨が獄寺隼人に会ったらしい。
正直、気にくわなかった。
運命感じられちゃったよ。と悠梨は言った。
冗談じゃない。
まわりから見たら、きっとこんな僕はかっこ悪いのだろう。
だけど、僕は隣でケラケラ笑う彼女を離すつもりはない。
こんな僕は異常なんだろうか。
「当然でしょ。私の可愛い弟なんだから!」
いつまでたっても姉離れは出来なさそうな僕。
もし悠梨から離れていったとしたら。
僕はきっと………。
雲雀恭弥side