短い話

□夢橋
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 イタチ(アイツ)がナルトを狙ってる。
 力がないからナルトは奪われてしまう。
 大切な愛しいナルトを



 激しい行為の後、疲れたようにベッドで眠っているナルトの髪を撫でながら、立ち上がる。
「どこ行くんだってば?」
 寝ていたはずのナルトが瞳を開けた。
「シャワーを浴びてくる」
「ほんと?」
 それは半分本当。もう半分は嘘だ。
「あぁ。どうしたんだ?」
「夢を見たんだってば」
「どんなのだ?」
「サスケがどこか行っちゃう夢」
「……」
 不安そうな顔をしたナルトの言葉に絶句する。
「そんなことないよね。愛してるって言ってくれたの、ウソじゃないよね」
 普段のナルトからは考えられないほどの弱々しい声。
「あぁ。ナルトは?」
 安心させるために吐いた小さな嘘。それがやがて大きなものになるとわかっていても。
 愛していることに嘘偽りはない。
 強くなるために少しの間離れるだけ。
「大好きだってば」
 深い甘いくちづけをする。
 ナルトは安心したようにまた眠ってしまった。

朝目覚めると、いつも隣で寝ていたはずのサスケがいなかった。
『帰ってくる』 そんな声が聞こえた気がした。
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