短い話

□ヤキイモ
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「サスケ〜、お腹痛ィι」
あの後、黙々と食べていたナルトは、食べ過ぎで腹痛を起こしていた。

「ったく、誰が腹痛起こすまで食えって云った」
「うぅ」
「まったく、自業自得だ」

動けないと云うナルトを風呂に入れてやり、ベッドに寝かせて、腹をさすってやる。

「だって、久しぶりなんだもん。…サスケと一日中一緒って。
だから嬉し──んっ」

顔まで掛けられた布団に、言葉を冴えきられる。

「分かったから、今日はもう寝ろ」

聞こえてきた声と、離れていく手が寂しくて、布団の中から手を出し、サスケの腕を掴む。

「行くなってば…」

掴まれた腕に足を止めて振り返ると、今にも涙の溢れそうなナルトの瞳とぶつかった。

「…ったく、人がせっかくおさえてんのに」

布団を勢いよく捲ると、隣に入る。

「隣に居てやるから、早く寝ろ」

顔を背けて云うサスケの頬は、薄っら赤くなっていて、口調もぶっきらぼうだ。
「ありがとってばよ」

サスケの背中にギュッと抱きつくと、急に睡魔か襲ってきた。


「ナルト?」

背中のナルトに声を掛けるが、反応はない。

「ったく…」

向きを変え、すやすやと眠るナルトを抱き込む。


「誰が離すかよ」

不安そうに、腕を掴んだナルトの顔が頭から離れない。
一度は手放したこの手を、もう、離したくない。
毎日のように自分の家に通ってくるのも、不安だからだろう。
その証拠に、家に来ると、ずっと側にいたがる。

「いっそのこと、一緒に暮らすか」

家も無駄に広いし、一人増えても問題ない。

それに、毎日アイツの料理が食えるし、風呂も…

「んっ…」

そんな甘い妄想に浸っていると、胸元に顔を埋めているナルトが服をギュッと握ってくる。


「さすけぇ」
「…好きだぜ。ナルト」

小さく微笑み、額に口付けると、同棲について本気で考えながら、瞳を閉じた。



END


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この話のナルト君はガーデニングと料理(家事全般)が得意らしい…(汗)
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