お題

□この身に代えても
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「ごめん、歩くの早かったかな」

「いいえ。気になさらないでください。大丈夫ですわ」

「よかった」

「え?」

「いや、君に避けられてたみたいだったから…不安だったんだ」

「………」




苦笑いを浮かべるガイを見て、ナタリアは自分を責めた。
自分の行動によって彼を不安にさせてしまったことに…

優しい彼のことだ。
自分を心配してくれたのだろうと思った。



「すみません…避けてしまって…貴方が私を庇ってくださった時から、上手く話せませんでしたの」

「あれなら君がきにする必要はないよ」

「でもガイが怪我をした時、どうしようもなく不安に駆られたんです…」

「ナタリア…」




ガイは何も言わず、ナタリアの肩に手を置いた。
見上げるとガイはただ微笑んでいた。


大丈夫だと訴えかけてるかのように…





「ガイ…ありがとうございます」





呟かれた言葉を聞き、強くなろうとガイは改めて誓った。

隣にいるお姫さまが、二度と不安にならないように…







END




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