お題
□第六師団師団長
1ページ/3ページ
第六師団師団長、カンタビレ。
ヴァンの直属の部下であるにも関わらず、六神将の中には入っていない人物である。
その理由は強固な導師派であるため、ヴァンやモースと対立し常に遠方に派遣されているのだ。
そんな彼とヴァンは、実は元親友同士であり気の置けない存在であった。
現在、ヴァンとカンタビレを見て、誰がそれを信じるだろう。
それくらい彼らの中には『友』いうものが既に無くなっていた…
「今回の任務はこれで終わり…だな」
「はい。カンタビレ師団長、ダアトへと戻りましょう」
部下の言葉にカンタビレはう〜んと唸らせた。
命令が下り、今回の任務にかかると予想して二週間ほど任務期間を貰った。
しかし実際に掛かったのは十日ほどだった。
ここからダアトまで二日はかかる…
ということは、残りの二日間は余ってしまうわけだ…
カンタビレは自分の立場を理解している。
それを作ったのは自分であり、望んだのも自分自身。
今の状態の全ての原因は、カンタビレ自身が招いたこと。
それで一人の『友』を失うということに近い形になってしまったが、壊れてしまったものは今更どうにもならない。
互いに変える気はないのだから…
.