底知れぬ悪意と

□そして、鐘音
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「……ほんとにこれ、夢なんだよな?」



リアルすぎる夢は、現実だ。
ショルキーもそう言っていた。

だから最初から夢だと暴露されても、信じる事が出来なかった。
今改めて聞いたところで、やはり信じないだろう。

それでも聞きたいのだ。
何度でも聞いて、信じきれないくせに安心したいのだ。

その心情を見抜いたように、彼女達の笑みは深くなった。



「心配しなくったってちゃんと夢だってばー」

「こんな事に嘘ついても仕方ないでしょー」



確かに、そうなのだが……

凄まじい消化不良の感覚が全身を包む。
彼女達が話の通じない、宇宙人のように思えてきた。



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